アルシーヴ(仏語:英語のアーカイブス)の表記は「archives」ですが、弊社の場合は「archive」。
通常複数形でしか使われない言葉をあえて単数形化しているのには理由があります。ミシェル・フーコーは、「出来事」が堆積化を始める瞬間を捉える試みをアルケオロジーと名付け、それはアルシーヴの探査にほかならないと言いました。
すでに言葉をもち形を得てしまった資料体archivesではなく、未だ言語化されないあわ粒のような微細な出来事の集まりとしての集蔵体archive。私たちは、フーコーの顰みに倣い、形骸化した言葉や自明化された文化の集合ではなく、その背後にある言説、そこに散らばる言表に向き合い、編成し、組み換え、増幅させることが「編集」だと考えています。
形式、秩序、現前という地層化にとらわれることなく、言表が無数に散乱するエピステーメーそれ自体を常に更新し続けること。私たちにはすべてが新たなプロジェ(projet)なのです。